「立枯れ」の感想
立枯れ
たちがれ
初出:「改造」1933(昭和8)年7月

豊島与志雄

分量:約52
書き出し:穏かな低気圧の時、怪しい鋭い見渡しがきいて、遠くのものまで鮮かに近々と見え、もしこれが真空のなかだったら……と、そんなことを思わせるのであるが、そうした低気圧的現象が吾々の精神のなかにも起って、或る瞬間、人事の特殊な面がいやになまなましく見えてくることがある。そういうことが、小泉の診察室の控室で、中江桂一郎に起った。小泉がキミ子を診察してる間、中江はその控室で、窓外の青葉にぼんやり眼をやりながら、...
更新日: 2020/11/19
19双之川喜41さんの感想

 教職 に着きながら 小説家を目指している男の  何とも 達成感のない 日常が 延々と描かれている。 純文学によくあるように  何事も起こらず  繰り返し単調な描写が続くというわけではないけど  何を目指しているのかが伝わってこないと感じた。