「肝臓先生」の感想
肝臓先生
かんぞうせんせい
初出:「文学界 第四巻第一号」1950(昭和25)年1月1日

坂口安吾

分量:約58
書き出し:終戦後二年目の八月十五日のことであるが、伊豆の伊東温泉に三浦按針祭というものが行われて、当日に限って伊東市は一切の禁令を解除し、旅館や飲食店はお酒をジャン/\のませてもよいし、スシでもドンブリでも何を売ってもよろしい、という地区司令官の布告がでたという。戦争以来伊東へ疎開している彫刻家のQから速達がきて、右のような次第で、当温泉は全市をあげて当日を手グスネひいて待ちかまえて、すでに今から活気横溢し...
更新日: 2024/05/27
a774bf3ba7f9さんの感想

理屈ではない日本人の心。安吾はこの心を日本文化の底流に流れるものだと見たのだろう。押しつけられた美徳ではなくやむにやまれぬ心。そこに帰るには欺瞞的な善に浸っていてはたどり着けない。だから堕落論なのだろう。

更新日: 2022/01/14
aeeb0924f01cさんの感想

安吾流『ドン・キホーテ』。軽妙な筆致が快い。後年、今村昌平の手で映画化されているが、あれはまるで別物。

更新日: 2021/08/31
5689503e0815さんの感想

安吾先生の小気味よい文体に乗せられ、一気に読みましたが、何を言いたいのか、分かりません。

更新日: 2020/12/27
19双之川喜41さんの感想

 街医者が 日々の診療の集積のなかから 肝炎の影響に気づく。 同業者から 揶揄されつつも 信念を貫き 診察にむかう漁船中で 爆撃を受け 海中に沈む。 寡黙な漁師たちの描写が巧みであると感じた。

更新日: 2020/11/24
5aa7ac1702e7さんの感想

安吾らしい勢いのある文章。

更新日: 2019/01/15
486e942eeaa2さんの感想

感動のラストに、心うちひしがれ涙し、自らの生涯に一喝の章と刻んだ。

更新日: 2015/03/14
ナツメさんの感想

流行性肝臓と戦った肝臓先生、 実話にもとづいていると知った時は驚き、このような人がいたことに敬意を感じる。