「窓にさす影」の感想
窓にさす影
まどにさすかげ
初出:「小説公園」1952(昭和27)年7月

豊島与志雄

分量:約33
書き出し:祖母の病気、その臨終、葬式、初七日と、あわただしい日ばかり続く。私はまだ女学生のこととて、責任ある仕事は持たなかったが、いろいろなことをお手伝いしなければならなかった。その合間に、ほっと息をつくと、窓の方が気にかかるのだった。窓というものは、たいてい同じようなもので、特別に変ったのは殆んどない。私の室にある窓もごく普通なもの。南向きの縁側の左の端が私の室で、室内の左手、東側に、地袋があり、その地袋...
更新日: 2020/11/09
19双之川喜41さんの感想

 婆ちゃん子だった女学生は 婆ちゃんの死の前に のっぺらぼうを見たと 打ち明けた。 一笑に付したあとで 亡くなったら 笑顔で窓に出てくると 婆ちゃんは言った。 出てくるわけもないけど 太宰の作風の 影響を感じた。