「まかないの棒」の感想
まかないの棒
まかないのぼう
初出:1923(大正12)年12月

黒島伝治

分量:約12
書き出し:京一が醤油醸造場へ働きにやられたのは、十六の暮れだった。節季の金を作るために、父母は毎朝暗いうちから山の樹を伐りに出かけていた。醸造場では、従兄の仁助《にすけ》が杜氏《とうじ》だった。小さい弟の子守りをしながら留守居をしていた祖母は、恥しがる京一をつれて行って、「五体もないし、何んちゃ知らんのじゃせに、えいように頼むぞ。」と、彼女からは、孫にあたある仁助に頭を下げた。学校で席を並べていた同年の留吉...
更新日: 2022/01/17
19双之川喜41さんの感想

 醤油作りの下働きの男は  覚えが悪いので 皆から馬鹿にされていた。 ありもしない棒を まかない棒だと称して 探して持って来いと言われるなど 陰湿(いんしつ)な嫌がらせが 延々と続く。 理不尽な 虐(いじ)めが 痛々しいと感じた。

更新日: 2021/11/27
cmmonさんの感想

仕事場でのイジメは今も昔も変わらないものだと思った。まかない棒などと陰湿なイジメだけでなく暴力までも振るわれる理不尽さに怒りを感じた。現代では引きこもりの原因にもなりそうな出来事だが、少し似たような状況になった場面ではハラハラした。でも、優しくしてくれるのはいつの世もお祖母ちゃんなんだなあと思った。

更新日: 2021/08/12
bc43847ac151さんの感想

京一が醤油屋で大変な目にあいながら働いてるのがなんとも可哀想であった。