「雨」の感想
あめ
初出:「海風」1938(昭和13)年11月

織田作之助

分量:約60
書き出し:一子供のときから何かといえば跣足《はだし》になりたがった。冬でも足袋《たび》をはかず、夏はむろん、洗濯《せんたく》などするときは決《きま》っていそいそと下駄をぬいだ。共同水道場の漆喰《しっくい》の上を跣足のままペタペタと踏《ふ》んで、ああええ気持やわ。それが年ごろになっても止まぬので、無口な父親もさすがに冷えるぜエと、たしなめたが、聴かなんだ。蝸牛《かたつむり》を掌《てのひら》にのせ、腕を這わせ、...
更新日: 2025/04/08
8eb05d040692さんの感想

面白かった。若さというものの力強さと脆さ見た気がします。

更新日: 2022/08/23
鍋焼きうどんさんの感想

若者の血のたぎりが物語を先へ先へと運んでいく。無頼的な痛快さと若いエネルギーがガシガシ伝わってくる。古さを感じることは少なく、寧ろ新鮮だった。

更新日: 2019/11/27
六花亭四号さんの感想

明晰な頭脳と大きな自尊心を持ち合わせた不良少年が思春期を超えて一応は幸せになった話だと思う。 男性にとって母親は絶対であり、男はみなマザコンだという話を思い出した。不真面目に学校に行っている間は若いな〜とこちらがそわそわしてしまうくらい青いのだが、だんだん爛れていったのにはなんとも言えない。まあ最後は落ち着くところに落ち着いた。描写があっさりしていてこんなものか、とちょっと物足りなかった。 ところで最近同じ感想が2個も3個も投稿されてしまうのだが、どうにかならないのだろうか。