「天皇陛下にさゝぐる言葉」の感想
天皇陛下にさゝぐる言葉
てんのうへいかにささぐることば
初出:「風報 第二巻第一号」1948(昭和23)年1月5日

坂口安吾

分量:約16
書き出し:天皇陛下が旅行して歩くことは、人間誰しも旅行するもの、あたりまえのことであるが、現在のような旅行の仕方は、危険千万と言わざるを得ない。「真相」という雑誌が、この旅行を諷刺して、天皇は箒《ほうき》である、という写真をのせたのが不敬罪だとか、告訴だとか、天皇自身がそれをするなら特別、オセッカイ、まことに敗戦の愚をさとらざるも甚しい侘しい話である。私は「真相」のカタをもつもので、天皇陛下の旅行の仕方は、...
更新日: 2016/08/18
a32e21e7a67bさんの感想

 日本人にとって天皇とは何か?それは各個人によって違ってくるだろう。それは、故郷と同じである。故郷をこよなく愛す者、そうでない者、そのどちらがどうということではない。苦い思い出しかない故郷に思いこがれる自身、会ったことすらない天皇を崇拝する自身!理由は無いのである。ただ単に生まれ育ったから故郷にこがれ、日本人であるから天皇を崇拝するのだ。