「金銭無情」の感想
金銭無情
きんせんむじょう
初出:金銭無情「別冊文藝春秋 第二巻第三号」文藝春秋新社、1947(昭和22)年6月1日

坂口安吾

分量:約201
書き出し:金銭無情最上清人は哲学者だ。十年ほど前、エピキュロスに於ける何とかといふ論文と、プラトンの何とかといふ論文を私も雑誌に見かけたことがあるが、その後は著作はやらなくなり、講壇に立つたことは一度もないので、哲学専門の学生でも彼の名は知らない。先日私のもとに訪れてきた雑誌記者の話によれば、彼の恩師のDD氏は、哲学界の新人は?といふ記者の問に答へて、さて、新人かどうか、彼はすでに旧人だが、と、最上清人の名...
更新日: 2020/10/13
19双之川喜41さんの感想

 論文を数本書いたことのある 哲学者が  たぬきやと言う  怪しげな飲み屋を 始めて ついに大掛かりな 詐欺団に引っかかり  財産を 身ぐるみ掠め取られるという 話であるけど  敗戦後の 混乱時を背景とし 抱腹絶倒して  腹筋が痛くなるような 内容であると感じた。