「パンパンガール」の感想
パンパンガール
パンパンガール
初出:「オール読物 第二巻第八号」1947(昭和22)年10月1日

坂口安吾

分量:約12
書き出し:私は先ごろパンパンガールと会談した。土地の親分が案内してくれて、彼女らのタマリ場の喫茶店で、あつまつてくる彼女らと話をして、ひそかに速記の名人が速記をとつたのであるが、その土地にはビッグファイブと云つて五人の姐さん株がをり、各々配下のパンパンガールがゐるのだが、その姐さんの一人と、配下の二三人、それからパンパンの足を洗つて結婚したもの、事務員になつたもの、それだけの方々と話をしたのである。改つて話...
更新日: 2021/08/28
ハルチロさんの感想

終戦後に流行語となった『パンパン』。所謂「街娼」ことであるが、作者の坂口安吾流の切り口、物の見方が面白い。「醜業」と取られ勝ちな『パンパン』を戦後の自由の象徴のように捉えている向きが、所々に見られる。流石は安吾先生、『堕落論』を著しただけのことはあると思わせる作品です。

更新日: 2020/10/13
19双之川喜41さんの感想

 外人相手に外貨を稼ぎ 製鉄に 注ぎ込み 復興の足がかりにした。 だけでなく 日本人も お裾分けに 預かっていたようです。 訳すと 鍋鍋娘だと 悪友が吹き込みました。

更新日: 2016/03/05
7b24beb875ccさんの感想

パンパンと昌婦は違うらしい。昌婦は借金返済のための陰鬱さがあるが、パンパンは自由を求めた学力もある家出娘が多いようだ。作者はパンパンに軍配を上げる。パンパンはとにかく明るいらしい。自分の意思で行動する。アメリカ的だ!