終戦後に流行語となった『パンパン』。所謂「街娼」ことであるが、作者の坂口安吾流の切り口、物の見方が面白い。「醜業」と取られ勝ちな『パンパン』を戦後の自由の象徴のように捉えている向きが、所々に見られる。流石は安吾先生、『堕落論』を著しただけのことはあると思わせる作品です。
外人相手に外貨を稼ぎ 製鉄に 注ぎ込み 復興の足がかりにした。 だけでなく 日本人も お裾分けに 預かっていたようです。 訳すと 鍋鍋娘だと 悪友が吹き込みました。
パンパンと昌婦は違うらしい。昌婦は借金返済のための陰鬱さがあるが、パンパンは自由を求めた学力もある家出娘が多いようだ。作者はパンパンに軍配を上げる。パンパンはとにかく明るいらしい。自分の意思で行動する。アメリカ的だ!