「日本天変地異記」の感想
日本天変地異記
にほんてんぺんちいき

田中貢太郎

分量:約33
書き出し:序記国土成生の伝説大正十二年九月一日の大地震及び地震のために発したる大火災に遭遇して、吾吾日本人は世界の地震帯に縁取《ふちど》られ、その上火山系の上に眠っているわが国土の危険に想到して、今さらながら闇黒な未来に恐怖しているが、しかし考えてみれば、吾吾は小学校へ入った時から、わが国土が地震と火山とに終始していて、吾吾国民の上には遁《のが》れることのできない宿命的な危険が口を開いて待っているということ...
更新日: 2019/11/08
19双之川喜41さんの感想

 著者は 博覧 強記の人と思われる。 京都に地震が多いのは  書き留める人が 多くいたからというのは  そうだろうと思った。 文献に現れた地震で 古いのは 河内の地震で416年 大和の地震は599年と言う。 この記は  防災関係者 も 必読と思われるけど  さらに データベース化すると 役に立つかもしれないとも思った。

更新日: 2019/06/26
ハルチロさんの感想

允恭天皇の時代ーー5世紀ーーから大正時代の南関東大地震ーー関東大震災ーーまでに、日本で起こった天災事変ーー主に地震、津波、大火事ーーを史実に絡めて、時系列にまとめられた作品です。文献、記録に残っているだけでも、相当数の大規模地震が発生しているのを見て、日本が“地震大国”であることを改めて認識させられます。また、上代から安土桃山時代位までの記述を見ると、地震発生地の記録と政治・文化の中心地が、シンクロしており、歴代の日本の中心地が垣間見られます。