「通俗作家 荷風」の感想
通俗作家 荷風
つうぞくさっか かふう
――『問はず語り』を中心として――
――『とわずがたり』をちゅうしんとして――
初出:「日本読書新聞 第三五八号」1946(昭和21)年9月1日
坂口安吾
分量:約6分
書き出し:
「問はず語り」は話が好都合にできすぎてゐる。主人公の老画家が松子(女中)と関係を結ぶと気附かれぬうちに妻君の辰子が急病で死んで、それも深い感謝をさゝげて死んでしまふ。荷風においては女中との関係が辰子に知られることによつて始まる人間関係や人間性への追求が問題にならないのである。淪落のどん底から拾ひあげて一生愛していたゞいたと死に当つていひ足りぬ感謝をのこした辰子が、然し、もし松子との関係を知つてゐた...
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更新日: 2021/04/03
19双之川喜41さんの感想
論点を 明確に 浮かび上がらすために めり張りをつけた 展開を示しているかと 思うけど 荷風は およそ 文学者たる内省を 持たないとは 手厳しいと感じた。
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