「安吾武者修業」の感想
安吾武者修業
あんごむしゃしゅぎょう

馬庭念流訪問記

まにわねんりゅうほうもんき初出:「講談倶楽部 第六巻第五号」1954(昭和29)年4月1日

坂口安吾

分量:約28
書き出し:立川文庫の夢の村私たちの少年時代には誰しも一度は立川文庫というものに読みふけったものである。立川文庫の主人公は猿飛佐助、百地三太夫、霧隠才蔵、後藤又兵衛、塙《ばん》団右衛門、荒川熊蔵などという忍術使いや豪傑から、上泉伊勢守、塚原卜伝、柳生十兵衛、荒木又右衛門などの剣客等、すべて痛快な読み物である。子供たちはそれぞれヒイキがあった。私は猿飛佐助が一番好きであったが、剣術使いの方では主人公ではなしに馬...
更新日: 2019/07/21
ハルチロさんの感想

表題から見ると、著者がペンを木剣に持ち替えて、剣術修行の道に入ったのかと思いましたが、副題の通り“訪問”記でした。この作品からからは、著者の『馬庭念流』愛をじんわりと感じることが出来ます。馬庭念流の起源や歴史を“文士”の視点から触れることのできる面白い作品です。