「老嫗面」の感想
老嫗面
ろううめん
初出:「文芸通信 第四巻第一〇号」1936(昭和11)年10月1日

坂口安吾

分量:約49
書き出し:初夏のうららかなまひるであつた。安川はタツノの着物をつめこんだ行李を背負つて我家へむかつた。安川のうしろには、タツノが小さな手荷物をさげ、うはづつた眼付をしてぼんやり歩いてゐた。タツノのうしろには彼女の三人の朋輩が、一人はあくどい紫色の女持トランクをぶらさげ、あとの二人は異体《えたい》の知れない大包のみそれぞれ一端をつるしあげながら、からみあつてねり歩いてきた。露路の奥から子供の群が駈けだしてきて...
更新日: 2020/11/03
19双之川喜41さんの感想

 昭和の初期には 検閲が行われていたらしく 数ヵ所に 伏せ字がある。 性描写が 問題だったようにも思われる。 煮え切らない男が 縊死するまでの話である。 伏せ字の解読は 難しいと感じた。