「些細な事件」の感想
些細な事件
ささいなじけん

魯迅

分量:約6
書き出し:わたしは在所から都の中に飛込んで来て、ちょっとまばたきしたばかりでもう六年経ってしまった。その間、耳にもし眼にも見たいわゆる国家の大事というものは、勘定してみるとずいぶん少くないが、わたしの心の中には何の跡方《あとかた》も残らない。もしその事について影響を説けと言ったら、ただわたしの悪い癖を増長させるだけのことだ。——実を言えば、これがわたしをして日に日に見るに足らない人間ならしめているのだ。だが...
更新日: 2024/04/14
19双之川喜41さんの感想

 自分が 雇って 乗っている 人力車が 人と 接触したのを 無視して 乗客の男は そのまま 立ち去れば  良いのにと 非道にも 思ってしまった 後日 その乗客は 折に触れて この出来事を 想起する。車夫であっても 人間味あふれる者は いる。この乗客は 省察力に富み 自己を 絶えず 俎上(そじょう)に揚げて 自らを 点検する。なかなか 簡単に 出来ることでは無いと 想った。

更新日: 2017/06/01
b9ef941530ccさんの感想

魯迅の些細な事件は、人力車が老婆をはねたが、意外にも、人力車の車夫は老婆を助け起こして、労った。警察に行っても素直で、魯迅にとってはねても気にせず轢き逃げないしは、恫喝しなかった、車夫に感心している、