三田村鳶魚
粗捜(あらさが)し 挙げ足取りのようなことではなく 江戸風俗に造詣(ぞうけい)が深いため 愛情を込めて 指摘してしまう。 新撰組には 泥棒あがりの者もおり 極めた人ばかりではなかった。 さもありなんとは思う。考証恐るべしと感じた。
[大菩薩峠」自体荒唐無稽、有意転変、作者の筆の趣所宇宙を駆け回る。これに噛み付くのもどうかと思うが、三田村鳶魚の見識から読めば音痴が歌を唄っているようなんだろう。