「倫敦の一夜」の感想
倫敦の一夜
ロンドンのいちや

岡本綺堂

分量:約7
書き出し:六月二十八日の午後六時、ハイド・パークの椅子によりながら講和条約調印の号砲を聞いた。号砲は池のほとりで一発又一発とつづけて打ち出されるので、黄い烟が青い木立のあいだを迸り出て、陰った空の下に低く消えてゆくのが眼の前にみえる。一隊ごとに思い思いのユニフォームを着けた少年軍が、太鼓をたたき、喇叭を吹きながら、足並をそろえて公園へ続々と繰込んでくる。今にも降り出しそうに暗い大空の下にも、一種のよろこびの...
更新日: 2023/11/17
鍋焼きうどんさんの感想

ヴェルサイユ条約の現場。イギリス人の喜び騒ぐ様子が生々しく伝えられている。日本で最初期の海外リポーターと言えるかも。著者47歳頃。