「学生と読書」の感想
学生と読書
がくせいとどくしょ

――いかに書を読むべきか――

――いかにしょをよむべきか――

倉田百三

分量:約20
書き出し:一書とは何か書物は他人の労作であり、贈り物である。他人の精神生活の、あるいは物的の研究の報告である。高くは聖書のように、自分の体験した人間のたましいの深部をあまねく人類に宣伝的に感染させようとしたものから、哲学的の思索、科学的の研究、芸文的の制作、厚生実地上の試験から、近くは旅行記や、現地報告の類にいたるまで、ことごとく他人の心身の労作にならぬものはない。そしてそのような他人の労作の背後には人間共...
更新日: 2020/10/01
19双之川喜41さんの感想

 広く読む。 深く読む。 読書過剰を 懸念することはないという。 さらに 精神生活の高みに登るためにも 読書は必要とするのは 倉田の 特徴と思う。

更新日: 2018/10/08
いちにいさんの感想

▼読書は、他人に考えてもらうこと、とは確か、ショウペンハウワーの言葉だったと思う。従って、読書そのものが勉強、ましてや研究ではない。 ▼しかし、読書なくして勉強も研究も始まらない。音楽を一度も聞いたことがない者に作曲はできないように、読書しなくて、文章は書けない。息をするように、顔を洗うように、歯を磨くように、日常家事として、読書はしなければならない。 ▼読書について、なる本があること自体、大いなる矛盾である。なぜなら、読書を薦めるべき対象の馬鹿学生は読書について、なる本ですら決して読まないからだ。

更新日: 2016/09/20
0ccb26621849さんの感想

哲学者の読書論だが難解でなく、妙に納得した。80年前の読書論とは思えない、目から鱗の現代に通じる読書論!