「僕はもう治っている」の感想
僕はもう治っている
ぼくはもうなおっている
初出:「読売新聞 第二五九六六号」1949(昭和24)年4月11日

坂口安吾

分量:約4
書き出し:僕はもう治っている坂口安吾今日(四月七日)どこかの新聞にボクが東大神経科の三階から飛降り自殺をしたという記事が出た由、朝来各社の記者と写真班がつめかけて、撃退に往生したという千谷先生(ボクの主治医)の話であった。東大の神経科は一階しかない。それも半地下室のようなところでさのみ気のききそうもないノラネコが平気で窓へ飛上ってくるところだから、飛降り自殺はできない。第一神経科の格子のはまった窓から飛び降...
更新日: 2025/08/23
e27132942c28さんの感想

宮沢章夫氏が激賞した一作。 この不可思議な可笑しさは本当に魅力的だ。あの安吾氏が「ムリ」というのだから相当にムリだったのだろうと思う。