「役人学三則」の感想
役人学三則
やくにんがくさんそく
初出:「改造」1931(昭和6)年8月号

末弘厳太郎

分量:約14
書き出し:××君いよいよお役所勤めをされるようになったそうでまことに結構です。ご両親もさだめしお喜びのことと思います。ところでお手紙によると、役人として必要な心得をきかせろというご注文ですが、不幸にしていわゆる役人生活の経験をもたない私には、とうてい官海游泳術その他手近にお役に立つようなことを申し上げる資格がありませんから、ただ平素外部から役人諸君に接触して感じた事柄をまとめてご参考のためお耳に入れたいと思...
更新日: 2016/05/15
YELLOWテントマンさんの感想

役人には異動がつきものである。若手で3年、偉くなるとだんだん早くなる。専門性よりも、色々な部署を万遍なく経験を積む事が重視される。また法律は当然として、要綱要領などの各種規則で仕事をしている。チェックばかりしているので、書類のミスを発見するのが得意になる。省庁間の縄張り争いは顕著で、そのため予算のシェアはあまり変わらない。

更新日: 2015/12/04
5164b8636789さんの感想

現在にも十分に通用する名評論と思う。学生時代に,ある教授が民法の教材として,同じ著者の「民法雑記帳」を使用したことが,きっかけで,同時に復刻版として出版されていた本作品を読んだ。他にも多数の評論があるが,どれも,非常にユーモアがあって面白い。青空文庫で,この名著を読めるとは,驚きだった。