「チューインガム」の感想
チューインガム
チューインガム
初出:「文学」1932(昭和7)年8月

寺田寅彦

分量:約12
書き出し:銀座を歩いていたら、派手な洋装をした若い女が二人、ハイヒールの足並を揃えて遊弋《ゆうよく》していた。そうして二人とも美しい顔をゆがめてチューインガムをニチャニチャ噛みながら白昼の都大路を闊歩《かっぽ》しているのであった。去年の夏|築地《つきじ》小劇場のプロ芝居を見物に行ったときには、四十恰好のおばさんが引っ切りなしにチューインガムを噛んでいるのを発見して不思議な感じがしたのであった。二十年前に大西...
更新日: 2016/08/27
芦屋のまーちゃんさんの感想

チューインガム=アメリカの象徴 =自由=解放 銀ブラする女子=アメリカ化 海外旅行が一般化してない当時、流石、寺田寅彦は諸外国を訪問していたようだ。チューインガムの科学/医学的効用も推察していた。 今の子供はあまりガムを噛まないような気がする。私が小学生のころは、クールミントや梅味のガムが流行していた記憶がある。少なくとも、遠足のお菓子の購入リストにはガムは定番で入っていた。 今の子供はそれ程、アメリカという国に魅力を感じてはいない。 かく言う私も海外旅行のリストからは外している。