「山中常盤双紙」の感想
山中常盤双紙
やまなかときわぞうし
初出:「セルパン」1934(昭和9)年7月

寺田寅彦

分量:約4
書き出し:岩佐又兵衛《いわさまたべえ》作「山中常盤双紙《やまなかときわぞうし》」というものが展覧されているのを一見した。そのとき気付いたことを左に覚書にしておく。奥州にいる牛若丸に逢いたくなった母|常盤《ときわ》が侍女を一人つれて東へ下る。途中の宿で盗賊の群に襲われ、着物を剥がれた上に刺殺される、そのあとへ母をたずねて上京の途上にある牛若が偶然泊り合わせ、亡霊の告げによってその死を知る。そうして復讐《ふくし...
更新日: 2025/07/09
艚埜臚羇1941さんの感想

  ある 時期 牛若丸の 母親 常盤御前が 盗賊に 惨殺 された ので 牛若丸が 賊を 敵討ち として 成敗する 絵巻物は 一部 白紙で 隠されて 展示 されていた。しかし ながら 現代の 映画の 演出と 巻物とに 共通点が あることを 著者は 指摘する。序 破 急 などを 示して 解説 する。著者は 映画 鑑賞に 造詣が 深いと 感じられた。 

更新日: 2019/11/05
19双之川喜41さんの感想

 仏教や ヤソ教の絵には 嗜虐性にあふれたものが みられる。 心の奥に潜む 人間の本性の 表れかもしれないと 言う。 絵巻物の 映画の先祖としての 相似性を 分析的に語る。 啓発されると思った。