この長大な文章のちょうど100ページまで読んだときに、やっと思い出した。 幸田露伴のこの「努力論」なら、以前、いわゆる「意訳本」を読んだことがある。 確か「幸福三説」とかいっていた、あれだな、というわけでその時の本をあちこち探したのだが、どうしても見つからない。 仕方がないので検索したところ、やっと分かった。 渡部昇一の「人生、報われる生き方」という本だ。サブタイトルに「幸田露伴『努力論を読む』」とあったので、すぐに分かった。 ふむふむ、この幸福三説というのは、「惜福」「分福」「植福」、つまり、惜しめ、分けろ、植えろのことで、簡単にいえば、自分の得た幸福は、使い切らず、一人占めしないで皆に分け与え、次の世代のために大切に育てろと、簡単にまとめてしまうと、数行で済んでしまうのだが、しかし、そんなふうにいってしまったら身も蓋もない、 ここは幸田露伴の教養溢れる「長広舌」を、時間を掛けてゆっくりと楽しもう。 なにしろ、こちとら、時間ならもて余すくらい、たっぷりとある。
勇健の気を振起させる目的で 書いたとあるけど 数式が出てきたり 妙な健康法が述べられたりで なんか違うなあと 思ってしまう。 たまに 人を天に上げるような記述は 在ることはあると感じた。