世界怪談名作集
せかいかいだんめいさくしゅう
11 聖餐祭
11 せいさんさい分量:約14分
書き出し:これは、ある夏の涼しい晩に、ホワイト・ホースの樹の下にわれわれが腰をおろしているとき、ヌーヴィユ・ダーモンにある聖《セント》ユーラリ教会の堂守《どうもり》が、いい機嫌で、死人の健康を祝するために古い葡萄酒を飲みながら話したのである。彼はその日の朝、白銀《しろがね》の涙を柩《ひつぎ》おおいに散らしながら、十分の敬意を表して、その死人を墓所へ運んだのであった。死んだのは、わたしの可哀そうな親父ですが…...