「ことばのうみのおくがき」の感想
ことばのうみのおくがき
ことばのうみのおくがき

大槻文彦

分量:約31
書き出し:先人、嘗て、文彦らに、王父が誡語なりとて語られけるは、「およそ、事業は、みだりに興すことあるべからず、思ひさだめて興すことあらば、遂げずばやまじ、の精神なかるべからず。」と語られぬ、おのれ、不肖にはあれど、平生、この誡語を服膺す。本書、明治八年起稿してより、今年にいたりて、はじめて刊行の業を終へぬ、思へば十七年の星霜なり、こゝに、過去經歴の跡どもを、おほかたに書いつけて、後のおもひでにせむとす、見...
更新日: 2020/10/30
19双之川喜41さんの感想

 少し泣ける本は あるけど 不覚にも 泣きながら 読んだ。 超人的で 献身的な 辞書編纂の経緯を 語る。 愛嬢に続き 令夫人を亡くす。 その時 「ろ」の部 「露命」を 執筆中 だった。 酸鼻。

更新日: 2015/06/14
863dbcd45249さんの感想

ある言語で、辞書を作る苦しさ、多少は知っている者です。お嬢様に続いて奧さまをなくされ、露命という単語が机上にあったくだり、涙、涙でした。全文を通じて、格調高く、美しい調べでした。