「病牀六尺」の感想
病牀六尺
びょうしょうろくしゃく
初出:「日本」1902(明治35)年5月5日~9月17日(「病牀六尺未定稿」の初出は「子規全集 第十四巻」アルス1926(大正15)年8月)

正岡子規

分量:約241
書き出し:一○病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである。僅《わず》かに手を延ばして畳に触れる事はあるが、蒲団《ふとん》の外へまで足を延ばして体をくつろぐ事も出来ない。甚《はなは》だしい時は極端の苦痛に苦しめられて五分も一寸も体の動けない事がある。苦痛、煩悶、号泣、麻痺剤《まひざい》、僅かに一条の活路を死路の内に求めて少しの安楽を貪《むさぼ》る果敢《はか》なさ、それでも生きて...
更新日: 2020/10/30
19双之川喜41さんの感想

 病人の愚痴ではない。 何処から読んでもたのしめる。 もし外出できれば 見てみたいものに (自動電話)及び(紅色郵便箱)とある。 創作意欲とユーモアには 感嘆すると感じた。

更新日: 2018/07/15
d0dde1a48180さんの感想

物事の観察眼にはあらゆる角度から捉えている。 しきたり、謂れなどについても幅く且つ物事を深く掘り下げその探究心はただだ、関心するばかりである。 日常の何気ない仕も見逃さず、最後の犬の仕草の観察にはおそれいった、さすがは世に名を残す作家だと思った。