ノルウェーの 小さな村の 上の方の 岩に 鷲の巣が ひとつ 懸かっている。卵を返す頃になると 子羊−子山羊−小さな子供を 拐ったことがあった。昔 二人の兄弟が 登って行って 巣を 滅茶苦茶 にしたことはあった。勇気を示すために 若者が 婚約者の 目の前で 岩場を登り始めたけど 手掛かりの岩が崩れて 落下して 無残にも 即死した。村の年長者に 言わせると 馬鹿げたことだけど 良いことだ。誰にも手の届かない 高いところに 何かが 掛かって いるということは。怪しげな 宗教でも 言い募りそうな 話だと 想った。