禁断のタイトルに惹かれて読んだ。 文意としては、阿片を吸引したけれども、結局なんの反応もなかった、というもの。 しかし、肩透かしを食らってガッカリだったなどと言うなかれ。 歴史の教科書に載っていた阿片戦争の項で、弁髪の痩せさらばえた中国人たちが、薄暗い部屋で汚い寝台に物憂げに横たわりながら、一心に阿片を吸引して恍惚となっている怪しげな写真をみたことがあるが、その時は、見てはいけないものを見てしまったような、なぜか恐れと怯えを感じた、覚醒剤事犯が現実的な問題として存在する現在、リアルな感じは、いまとなつても、それほど衰えてはいないのだと思う。 混沌とした当時の中国魔界·阿片窟に潜入し、阿片の吸引を試みたというだけでも、十分なインパクトを持つドキュメンタリーとして読むことができた。 短文なのが、かえすがえすも残念。
なんとも言えぬ結末笑
やっと二十歳になって煙草やお酒を飲んだときの感想みたいだ。体になれるまでが大変だ。
シナの阿片窟ってこんな感じだったんだ。臨場感がある。最後のオチが良い。
頽廃の享楽。 巡る閉塞。 会わずカラス、耐えず殺す。