「人体解剖を看るの記」の感想
人体解剖を看るの記
じんたいかいぼうをみるのき
初出:「シュピオ」1937(昭和12)年1月号

海野十三

分量:約22
書き出し:僕は最近、はからずも屍体解剖を看るの機会を持った。僕の友人に、慶応の生理学の先生である林髞博士というのがあるが、この林博士は前から僕に屍体解剖を見物するように薦めてくれたのであった。僕はもちろん見たいには見たかったのだ。しかし困ったことに、いくら見たくとも、それは芝居や犬の喧嘩を見るように簡単にはゆかないのである。つまり胆力という問題、換言すれば、脳貧血になるかならぬかという問題が存在するため、手...
更新日: 2015/04/12
1af3150edb61さんの感想

他の本ではあまり見ることのない内容であった。解剖の様子が流れにそって一つ一つ描写されていた。著者自身が感じたことを読者も体験できるだろう。

更新日: 2015/04/09
bd7482817a4cさんの感想

司法解剖ルポタージュ。さすがの筆致で一連の解剖作業がさながらサスペンス映画のような緊張感を持って描写される。腐臭まで漂わんばかりの臨場感であった。