「古い村」の感想
古い村
ふるいむら
初出:「新潮」1909(明治42)年6月号

若山牧水

分量:約19
書き出し:自分の故郷は日向國《ひうがのくに》の山奧である。恐しく山岳の重疊した峽間《けふかん》に、紐のやうな細い溪が深く流れて、溪に沿うてほんの僅かばかりの平地がある。その平地の其處此處に二軒三軒とあはれな人家が散在して、木がくれにかすかな煙をあげて居る。自分の生れた家もその中に混《まじ》つて居るので、白髮《しらが》ばかりのわが老父母はいまだに健在である。斯く山深く人煙また極めて疎《そ》なるに係らず、わが生...
更新日: 2020/09/05
19双之川喜41さんの感想

 牧水の 勉強の好敵手の初太郎は 過労が 祟ったこともあり 博労で 博打の父を残し 肺病で亡くなる。 初太郎が 秘かに 手伝いに 産ました子は 父親にそっくりなので、驚く。 骨と皮になった姿で 釣糸を垂れる 情景が 胸を打つ。