「大正風俗考」の感想
大正風俗考
たいしょうふうぞくこう
初出:「文芸時代 第三巻第五号」1926(大正15)年5月1日

岸田国士

分量:約4
書き出し:和洋折衷といふやうなことがどこまでうまく行くか、わたしは知らないが、わが国の新しい生活様式が、どうせさういふ処へ落ちつくのだらうと思つてゐる。★風俗の国際化は、たしかに二十世紀の著しい現象である。日本にゐると、日本人だけが西洋人の真似をしてゐるやうに思はれるが、西洋へ行つてみると、そこでは、婦人の服装や、室内の装飾にまで東洋趣味が取り入れられ、甚だしきは、東洋の生活に憧れるあまり、椅子を廃して米の...
更新日: 2019/08/20
ハルチロさんの感想

この作品は、大正末期における著者の世相風俗考である。短文でまとめられており、当時の世相風俗をバッサリ切るがごとき文章が面白い。大正時代も現代と風潮的にはにていると思うと、思わず笑みがこぼれる。