「石」の感想
いし

尾崎放哉

分量:約6
書き出し:土庄の町から一里ばかり西に離れた海辺に、千軒といふ村があります。島の人はこれを「センゲ」と呼んで居ります。この千軒と申す処が大変によい石が出る処ださうでして、誰もが最初に見せられた時に驚嘆の声を発するあの大阪城の石垣の、あの素破らしい大きな石、あれは皆この島から、千軒の海から運んで行つたものなのださうです。今でも絵はがきで見ますと、其の当時持つて行かれないで、海岸に投げ出された儘で残つて居るたくさ...
更新日: 2024/04/09
19双之川喜41さんの感想

 土庄の町から 離れた 海辺に 千軒(せんげ)という 村がある。大阪城の 築城の際に 石垣に 用いる 巨石を ここから 切りだし 大阪に向けて 船積みし その積み残しの 大石が いまだに 海岸に 放置されたまま とされる。まあ 石なかまのうちでは 出世頭として 一目置かれて いるのかは 判らない。放哉は 身近に 目にする 小石にも 優しい 眼差しを 向ける。周りにある なんでもない 事象に 対する 優しい 観察眼は 尊いと 想った。

更新日: 2018/06/08
4e826f260cfdさんの感想

石について、語られる。 石が生きているような表現は面白い