岸田国士
戦禍に見舞われた北支(中国北部ーー北京周辺ーー)の状況が分かる作品です。本文中にある『北支日本色』には、本文以上に詳細な、当時の北支の状況が著述されていることと思います。一度、拝読したいと思います。愚生の解釈の拙さからか、少々気になった文章がありました。それは、中国人と日本人の気質の違いによるものかもしれませんが、“勝てば官軍”的な表現でありましょうか、敗者に対する武士道精神は廃れたのか、と思わせる文章部分ありました。これが皇軍の実際としたら、悲しくなりました。