「支那人研究」の感想
支那人研究
しなじんけんきゅう
初出:「大陸 第二巻第八号」1939(昭和14)年8月1日

岸田国士

分量:約7
書き出し:支那人研究岸田國士私は近頃支那人について語られてゐる文章を読む機会が多いのであるが、やはり永く支那にゐて親しく彼地の人々と接した経験が土台になつてゐるやうな意見には、なかなか傾聴すべきものが多い。この種の研究や紹介が時に目につくといふのは、私自身、これまであまり支那及び支那人について識ることが少なかつたところから来てゐるが、さういふ気持を多くの日本人が持つてゐるところへ、ヂヤアナリズムが抜目なく一...
更新日: 2019/08/21
ハルチロさんの感想

題名『支那人研究』とあるが、内容的には、支那(現 中国ーー以下、中国で表記します。)人と日本人の気質を研究しつつ、人と人との関わり方を言及している作品だと思います。愚生は、中国人との付き合いもなく、中国に行ったこともないので、作品中の“中国人気質”については、直ぐに検証できない。しかし、作品中の“日本人気質”については、思い当たるところが多い。また、人と人との関わりーー人間関係ーーについては、至言と思う。“己を知り相手を知らば”良好な関係が築ける、ということであろう。