坂口安吾
モラルを裏切る物語の作者たちは、私たちに深夜の絶海のような孤独を突きつけることで、私たちを何に向かわせたかったのだろう?
これを 熟読玩味すると 以降の 読書生活の 質が 今までと 大幅に 違ってくるかもしれない。 名作紀行ではなく 本質論である。 モラルがないということ自体が モラルであり 救いがないということ自体が 救いである。そこに 文学のふるさとがあるという。沈思黙考してしまうのである。