「お鍋とお皿とカーテン」の感想
お鍋とお皿とカーテン
おなべとおさらとカーテン
初出:「コドモノクニ」東京社、1937(昭和12)年7月

村山籌子

分量:約3
書き出し:これはせんせいが一年生にしてくださつたおはなしです。あるおうちのお台所にお鍋とお皿とカーテンがくらしてゐました。ところがおなべもお皿もカーテンも毎日おなじおしごとをしてゐるのが、いやになつて、お台所からにげだすことにしました。お鍋とお皿はさきにでぐちのところへいきましたが、まつてもまつてもカーテンがきません。「はやくこないと二人で行つてしまふわよ。」お鍋とお皿はいらいらしていひました。「だつて、わ...
更新日: 2018/06/23
f967ca4c7d62さんの感想

子供のころを思い出させてくれるような、そんな話。 この話に出てくるのは、鍋にお皿にカーテン。舞台は台所。仕事に飽きて、外の世界に逃げ出す相談をしています。もちろん人間はでてきません。人間の前では、動いたり話したりすることはできませんから。もし鍋の顔が赤くなって、皿が大きな口を開けて、カーテンが話しかけてきたら……。それはホラーかファンタジー、ただの妄想になってしまいます。人間がいないからこそ、完全な物語にはならないんです。現実と妄想の間、朝の微睡み、そんなふわふわと幸せで、ちょびっとだけワクワクさせてくれるお話しです。

更新日: 2018/06/23
a886130e9bc2さんの感想

良いです