土田耕平
天狗様は 本当は 八万八千と書くつもりが 大きく書きすぎて 八という字になってしまったので 皆は 八の字山と呼んでいる。 父親と おにぎりを持って その山に 登ったあとは なんだか 目に見えぬ底力が 字の裏に 感じられるようになった。 童話みたいな 思い出話であると感じた。