初恋という短編を読んでからこちらを読むのがお薦め。これが本当の話なんだろうな。ジーンとした。
先生は 動く偏屈爺である。 爺の娘は 器量も性格も良いので 昔の弟子たちは 争奪戦を 繰り広げる。 勝者は 誰か。 弟子たちが 献身的に仕えるのには 下心有るにしても 感心してしまうのである。
吉田松陰の仲間だった偏屈じいさんがモデルと聞く。
友がみな我より偉く見ゆる日よ、を思い出した。 不満を抱えた老先生はこうなるしかなかったんだろう。 最初から選んだんじゃないのが玉に瑕だが、美しいお嬢さんが幸せそうで何より。