「冬の王」の感想
冬の王
ふゆのおう
初出:「帝国文学」1912(明治45)年1月1日

森鴎外

分量:約19
書き出し:このデネマルクという国は実に美しい。言語には晴々しい北国《ほっこく》の音響があって、異様に聞える。人種も異様である。驚く程純血で、髪の毛は苧《お》のような色か、または黄金色《こがねいろ》に光り、肌は雪のように白く、体は鞭《むち》のようにすらりとしている。それに海近く棲《す》んでいる人種の常で、秘密らしく大きく開いた、妙に赫《かがや》く目をしている。己《おれ》はこの国の海岸を愛する。夢を見ているよう...
更新日: 2025/11/29
艚埜臚羇1941さんの感想

  ここで言う 王様は 靴屋さんである。居間に 茨の ふち かざりの 付いた 額に 判決文を 入れて 壁に かけてある。殺人犯で 懲役五年。殺した 相手は 妻となるべき 女性を つけ回した 船乗り であった。その女性は 移住したけど 数十年来 行方不明で あるという。素晴らしい 文章と 感じ入った。罪を 償い 刑に 服したけど  自分自身で さらに 自らを 罰した。想いは 冬の宇宙に さまよう ことになる。感銘を 受けた。

更新日: 2018/06/01
4e826f260cfdさんの感想

引き込まれる。 すんなりと情景が浮かび、見えないところは想像しやすいよう描写がされている。