「街角」の感想
街角
まちかど
初出:「週刊朝日 第二十五巻第十二号」朝日新聞社、1934(昭和9)年3月11日

牧野信一

分量:約20
書き出し:一郊外に間借りをしてゐた森野が或る夕方ステツキをグル/\回しながら散歩してゐると、停車場のちかくで、ひとりの美しい婦人に呼びかけられた。「……誰方《どなた》でしたかしら?」森野はそんな婦人に心あたりもなかつたので、思はずさう訊き返さうとした時、「あゝ、服部さんの奥さんでしたね。」と気づいた。「まあ、もうお忘れになつたの?」「……いゝえ、あの……」まさか、急に身装や化粧が変つたので度忘れをしたともい...
更新日: 2024/04/21
19双之川喜41さんの感想

 急に 開店した バー-ホガラカで 夫は 妻の弟の 振りをして バーテンを 勤め その妻は 女給となる。 その女を なんとか ものにしてやろうと 足繁く 通い詰める インテリ風の男を巡って 人間模様が 繰り広げられる。作者は この人たちは 紙一重の 差もなく 平等に ひどく 気の毒な 人たちであると 嘆じて見せる。それより つまらない文の 読み手が 一番 気の毒な人と 感じた。