「籔のほとり」の感想
籔のほとり
やぶのほとり
初出:「新潮 第二十四巻第七号(七月号)」新潮社、1927(昭和2)年7月1日

牧野信一

分量:約39
書き出し:一どうして此処の座敷の欄間にはあのやうな扇があんな風に五つも六つもかゝげてあるんだらう!装飾の意味にしてはあくどすぎる!何となくわけあり気に見えるではないか?それにしてもあれは一体何に使ふものなのだらうか?扇子には違ひないが、あれを扇子に使ふ者は仁王より他にはあるまい!樽野は祖母の家に来る毎によくそんなことを思つたことがあるが、別段誰に訊ねようともしなかつた。扇だが、あたり前の扇子と構造には何の相...
更新日: 2020/11/16
19双之川喜41さんの感想

 昼夜逆転▫対人恐怖の症状は 神経衰弱の為とも 思われたので 転地療法を試すために 祖母の屋敷に逗留する。 出会った 外国の美しい娘を想い 悶々と過ごす。  藪は 出口の見えない 葛藤の暗喩とも思われる。