本格の 芸術の 使命は 「生」を 学び 「人間」を 開顕し 新しき「命」を 創造するところ にある。息子は パリの 花形画家で 親父じゃ 野原の へぼ絵かきと 唄いながら 父親は 息子の 壊れた 絵の具箱を 担いで 野原に 写生に 出かける。夫妻で 息子の 華々しい 成長を 喜んでる 様子が 眼に浮かぶと 想った。
特殊な家庭環境にありながら息子、岡本太郎を思う気持ちは普通の母親と同じだったのが伺われる。
「いっそやるなら、ここまで踏みいることです。」 人生における本気度が、私のような凡人とは桁外れな家族の感触、雰囲気、ニュアンスにちょっとだけ触れられたような気がした。