「巴里のむす子へ」の感想
巴里のむす子へ
パリのむすこへ
初出:「新女苑」1937(昭和12)年4月号

岡本かの子

分量:約7
書き出し:巴里の北の停車場でおまえと訣《わか》れてから、もう六年目になる。人は久しい歳月という。だが、私には永いのだか短いのだか判《わか》らない。あまりに日夜《にちや》思い続ける私とおまえとの間には最早《もは》や直通の心の橋が出来《でき》ていて、歳月も距離も殆《ほとん》ど影響しないように感ぜられる。私たち二人は望みの時、その橋の上で出会うことが出来る。おまえはいつでも二十《はたち》の青年のむす子で、私はいつ...
更新日: 2024/04/09
19双之川喜41さんの感想

 本格の 芸術の 使命は 「生」を 学び 「人間」を 開顕し 新しき「命」を 創造するところ にある。息子は パリの 花形画家で 親父じゃ 野原の へぼ絵かきと 唄いながら 父親は 息子の 壊れた 絵の具箱を 担いで 野原に 写生に 出かける。夫妻で 息子の 華々しい 成長を 喜んでる 様子が 眼に浮かぶと 想った。

更新日: 2018/03/22
青空文子さんの感想

特殊な家庭環境にありながら息子、岡本太郎を思う気持ちは普通の母親と同じだったのが伺われる。

更新日: 2016/04/14
d936234d71d6さんの感想

「いっそやるなら、ここまで踏みいることです。」  人生における本気度が、私のような凡人とは桁外れな家族の感触、雰囲気、ニュアンスにちょっとだけ触れられたような気がした。