「妖蛸」の感想
妖蛸
ようだこ

田中貢太郎

分量:約4
書き出し:明治二十二三年比のことであった。詩人啄木の碑《ひ》で知られている函館の立待岬《たてまちざき》から、某夜《あるよ》二人の男女が投身した。男は山下忠助と云う海産問屋の公子《わかだんな》で、女はもと函館の花柳界《かりゅうかい》で知られていた水野|米《よね》と云う常磐津《ときわず》の師匠であった。男の死体はその翌日になって発見せられたが、女の死体はあがらなかった。あがらないのは女は死なないで逃げたがためで...
更新日: 2025/01/25
65c8aadc88adさんの感想

雙喜  薪を 積み上げて 隱亡が 火を 燃やし つづけても 遺体は 燃え尽きない。そこで 男衆が さらに 火を 崩そうと 試みると 怪しげなる 蛸が 飛び出す。海中 生き物が 表れる 妖しい 話しは 少しく 珍しい。これが 元祖 蛸焼き かと 感じた。

更新日: 2021/05/10
9741e0063ebbさんの感想

男と女の揉め事は、時に残虐な真実と結末が待っている。