「流転」の感想
流転
るてん
初出:「探偵趣味」1927(昭和2)年8月号

山下利三郎

分量:約16
書き出し:「蕗子《ふきこ》が殺されたのは、その晩の僅かな時間のあいだでした……。私が訣別《わかれ》の詞《ことば》を書いた手紙をもって戸外へ出ると、そこは彼女の家の裏まで田圃《たんぼ》つづきです。彼女の居間に灯のついていることが、幾度か窓の下へ近よってゆくことを逡巡《しりごみ》させましたが、ようやく思切って忍足に障子の際までゆくと、幸いその破れから内部を覗くことができました。母に死別《しにわか》れて間のない、...
更新日: 2019/11/08
19双之川喜41さんの感想

 題名の意味は 浮浪者になったり有名人になったり  ということである。 浮浪者の 身の上話を 聞いて 妙に 感動してしまう。 探偵小説風な 謎解きであるから 詩情 はなく  仕込まれた筋書きで持たせる  軽い読み物であると思った。