「焦土に残る怪」の感想
焦土に残る怪
しょうどにのこるかい

田中貢太郎

分量:約3
書き出し:昭和九年三月二十一日の函館《はこだて》の大火は、その日の午後六時から翌朝の七時まで燃えつづけて、焼失家屋二万四千戸、死傷者三千人を出したが、その時火に追われた市民は、猛火の中をくぐって安全な場所から場所へと逃げ廻った。しかし、風速三十メートルの烈風に煽《あお》られた猛火の中では、どうすることもできなかった。山から海へ、避難民は続々としておしかけたが、そこでもまた猛火に包まれて焼死する者、或《あるい...
更新日: 2019/05/09
7dee3bbe8107さんの感想

怪とは火災のとき死んでしまった人々だった。子供の手をひいて逃げようとしていたお母さんが本当に泣ける...