ブルカニロ博士をカットしたもので物足りない事甚だしい。
子供の頃から、何度読んだか? もう解らない。 何度読んでも、新しい発見が有る作品です。 まるでジブリ作品だね。
長く最後まで読み通せなかったのですが、童話なので文章から情景描写やストーリーを考え過ぎずに、銀河鉄道の旅を夢うつつで空想の世界に浸るつもりで読むととても良かったです。
昭和の始めに書かれたとは思えない、瑞々しい日本語のセンスは、今もなお、読む者の心に、容赦なく細かい傷をつける。繊細とか美しさという、凡庸な形容しか出てこないのが、もどかしいのだか、メディアも新聞くらいしか無く、ネットももちろん無い時代を生きた宮沢賢治という人間の、宇宙的な感覚、日本人では無い、地球人的なアプローチで、人生の深淵に迫るこの作品は、世界に誇れるレベルだと思う。 「アルケミスト」という名作を(確かスペインの作者)読んだ時の感覚にとても良く似ている。 子どもの頃、日常生活という狭い視野の中にも、子どもなりの宇宙や理を見出そうとしていた自分を思い出し、いつの日か、自分の宇宙が無くなり、大いなる世俗にすっかりと侵食をされてしまった事実に、悲しみよりも、あっけにとられる程、見事な凡庸に染まっている己の姿に絶望する。 「蜜蜂と遠雷」で、恩田陸の描いた宮沢賢治的な宇宙感が登場したが、文章を書くことを生業としている者にとって、この作品の持つ文学の可能性への挑戦は、避けては通れないマイルストーンだと思う。 一文一文がリリカルで、隙がない。引く事も足す事も、ほぼ不可能だろう。(と思う。) 一度ならず何度でも、多くの方に読んで頂きたい。
詩を読むように、(速読ではなく)文章をじっくり味わって楽しむ事ができた。 共感よりも、近い異国の考え方や美しさという感じが良かった。 将来的には「ほんとうの幸い」の為にジョバンニには、カンパネルラとの銀河鉄道の夜について博士に話して欲しい(と親の視点では思った)。 祭りや学校がとても昔の日本な感じ。
カムパネルラのジョバンニへの態度がリアリティあるなって思う。自分は好きだけど周りの子にからかわれているような子への態度って割とあんな感じ。 ジョバンニはほんとうにカムパネルラがすきなんだと思える。子供っぽい嫉妬とか、2人きりになれたときのよろこびが飾り気のない愛情を感じさせてくれた。 カムパネルラはザネリを救けて、それで満足して銀河に融けたけれど、大地を踏み締めて生きていくジョバンニとザネリの心に深い深い傷痕を遺していったんだなと感じる。自己犠牲のエゴイスト、幼さの中の歪が銀河の煌めきと相まって綺麗だった
小学生の時に出会ってから、ずっと好きです。あまり頻繁に読んでいた訳でも無いのですが、この作品の意味が知りたくて、読む度頭を悩まされました。雨ニモマケズに見られるような自己犠牲がテーマの、賢治らしい?話です。 科学的な語を混じえた独特な表現がとても好きです。鷺や雁、地層など、物語の中でどのような役割を持っているのか分かりにくいモチーフが扱われています。が、実はこの話が ”ある物” にそって描かれている事さえ分かれば、整然とした意図された配置に見えてきます。銀河鉄道の夜は賢治なりのキリスト教の解釈なのだそう。探せば解説が転がっているはずなので、気になったら是非、探してみてください。
この作品を映像化したのを 博物館でみた。 考証すみとあった。 確かに タイタニック?星座?蠍座の逸話?そうかなと思う。 南半球で見た南十字星を偲びつつ 壮大なロマンを味読した。
カンパネルラがもう亡くなってることを知った上での初読みでした。読む前に、勝手に二人はずっと一緒に過ごしていた仲の良い親友だと思っていたので、まず二人の関係性に驚きました。昔はよく遊んだけれど、今はジョバンニが仲間外れになってる感じで…。カンパネルラだけはジョバンニとこっそり仲良くしてるのかな?と思ったらそれもなく…。もう少し二人の仲が特別な描写が欲しかったです。
成人してから読み返すと、カムパネルラの死後、残された人々はどのように生きていくのでしょう。 無垢で無邪気な思いがが、人を傷つける事の恐ろしさを感じました。
やばい
何回読んでもすばらしい作品です。いろいろなことに心をみだされる感性のするどさをもっていた子供頃を思い出しました。天の川を通って白鳥座から蠍座、ケンタウルス座まで夏の夜空を旅している感覚が、夢の中にひろがる世界と重なって、いつまでも記憶にとどまります。
久しぶりに読みました。ジョバンニは本当にいい子。現実の辛さに負けず、頑張って生きていってほしいです。
夢中になってしまうなた)ゆね)むぬめめめ))ねね
宮沢賢治の代表作。独創的で素晴らしい!
夢のある話のようでカンパネルラの死を想像させることは、ケンジであっても「小説は誰かが身近で死ななければならぬ法則」を避けれなかったのだ。
結末を知ってて読むとまた違った。 決まった結末に向かう二人が、幸について口にする。 残されたジョバンニが主人公なんだなあ。これは作者の遺作だと聞いたけど、作者はカムパネルラを主人公にしなかったんだ。 ほんとうのさいわいとはなんだろう。 カムパネルラの答えはエゴイストに感じる。これが残して行く者の遺作として書かれたと考えたら、ジョバンニが主人公であることは、また違った意味を持つんじゃないだろうか。
まさかスマホで読み直す時が来るとは…さておき、読み終えて不思議な気持ちになりました。まるでほんとに宇宙を見てきたような表現は驚きます。パシフィック?アトランティック?まいいか、なんて。ジョバンニは宮沢賢治自身?かはわかりませんが夢なのか現実なのかハッとさせられます。カンパネルラは友達助けた結果幸せだったのかな?不思議な気持でした。
素敵な作品でした