「通魔」の感想
通魔
とおりま

田中貢太郎

分量:約1
書き出し:旧幕の比《ころ》であった。江戸の山の手に住んでいる侍《さむらい》の一人が、某日の黄昏《ゆうぐれ》便所へ往って手を洗っていると手洗鉢《ちょうずばち》の下の葉蘭《はらん》の間から鬼魅《きみ》の悪い紫色をした小さな顔がにゅっと出た。その侍は胆力が据《すわ》っていたので、別に驚きもせずに、おかしなものが出たな、と、平気な顔をしていると、その顔は直《す》ぐ消えて無くなった。で、侍は静《しずか》に室《へや》に...
更新日: 2021/04/26
9741e0063ebbさんの感想

古い家には、不可解なことが多い。