「私の探偵小説」の感想
私の探偵小説
わたしのたんていしょうせつ
初出:「宝石 第二巻第六号」1947(昭和22)年6月25日

坂口安吾

分量:約5
書き出し:私は少年時代から探偵小説の愛好者であったが、日本で発行されたほぼ全部の探偵小説を読むに至ったのは戦争のおかげであった。戦争中は酒も飲めなくなり、遊ぶ所もなくなり、雑誌もなくなって小説を書く当もなくなったから、残されたのは読書だけ。私はその頃「現代文学」という集りの同人であったが、この同人の中で探偵小説の愛好者が集って、犯人の当てっこをやりだした。この方法は、解決のところを切りとったり、糸で縫いつけ...
更新日: 2025/12/01
艚埜臚羇1941さんの感想

  戦時中は 酒呑めない 遊ぶところ無い おまけに 雑誌社は 潰れて 著作の 需要が無い。仕方ないから 犯人の 当てっこを した。先に ネタバレの 箇所を 糸で 縛っておく。はさみで 切り取る。それを 回覧して 当てて見せる。平野謙が 最優秀で 大井広介 荒正人も それにつぐ。人の 持っている 詮索 本能が はからずも 露見 したような 気がした。

更新日: 2019/08/13
58670ebe546aさんの感想

坂口安吾の探偵小説論。この手の内容を書く人は多いが、一番正論を言っていると思う。 今になっては、坂口安吾も江戸川乱歩、横溝正史も昔の作家と一括にされるが、坂口安吾が「横溝先生の『悪霊島』を愛読している」と書いたのを見れば、時間の流れがあって、過去のものが次の時代に影響を与えるのだなあとしみじみ思う。 坂口自身も探偵小説を執筆している。必ずしも上手いとは言えないが、彼自身のこだわりがあって面白い。

更新日: 2018/09/14
大宇宙の少年さんの感想

探偵小説好きなのが読んでいて伝わってきます。この筆者が名探偵コナンを読んだらどんな批評をするのか気になります

更新日: 2016/09/24
秋に滴る水さんの感想

推理小説好きならば、納得してしまう、推理小説の哲学。

更新日: 2016/05/01
aokikenichiさんの感想

『不連続殺人事件』のことかな。昔から本格推理は日本では端っこだったのだな。