10 高麗神社の祭の笛――武蔵野の巻――
10 コマじんじゃのまつりのふえ――むさしののまき――初出:「文藝春秋 第二九巻第一六号」1951(昭和26)年12月1日坂口安吾
何故か 系図の始めの方は 引きちぎられているので 推測と憶測で 話しは 進まざるを 得ない。 祭りの笛の 片仮名による楽譜は 初めて見たけど 興味深い。 社務所に 太宰治の記帳があったと言う。 この連続物は 全十巻で これが最終巻である。
本作品は、紀行文の体裁をとった“風土記”として読まれた方がしっくりくるかもしれません。個人的には、何回か訪れたことのある『高麗』郷や参詣したことのある『高麗神社』が題材になっているので、大変興味深く読めました。また、古代の渡来人の歴史の一部を、本作品から知ることができました。これを機に、改めて歴史の教科書等を紐解いてみたいと思います。