「安吾の新日本地理」の感想
安吾の新日本地理
あんごのしんにほんちり

10 高麗神社の祭の笛――武蔵野の巻――

10 コマじんじゃのまつりのふえ――むさしののまき――初出:「文藝春秋 第二九巻第一六号」1951(昭和26)年12月1日

坂口安吾

分量:約57
書き出し:今日では埼玉県入間郡|高麗《コマ》村ですが、昔は武蔵の国の高麗郡であり、高麗村でありました。東京からそこへ行くには池袋駅から西武電車の飯能《ハンノウ》行きで終点まで行き、吾野《アガノ》行きに乗りかえ(同じ西武電車だが池袋から吾野行きの直通はなく、いっぺん飯能で乗りかえなければならない)飯能から二ツ目の駅が高麗《コマ》です。高麗村の北側背面は正丸峠を越えて秩父に通じ、東南は高麗峠を越えて飯能に、また...
更新日: 2021/01/31
19双之川喜41さんの感想

 何故か 系図の始めの方は 引きちぎられているので 推測と憶測で 話しは 進まざるを 得ない。 祭りの笛の 片仮名による楽譜は 初めて見たけど 興味深い。 社務所に 太宰治の記帳があったと言う。 この連続物は 全十巻で これが最終巻である。

更新日: 2019/07/19
ハルチロさんの感想

本作品は、紀行文の体裁をとった“風土記”として読まれた方がしっくりくるかもしれません。個人的には、何回か訪れたことのある『高麗』郷や参詣したことのある『高麗神社』が題材になっているので、大変興味深く読めました。また、古代の渡来人の歴史の一部を、本作品から知ることができました。これを機に、改めて歴史の教科書等を紐解いてみたいと思います。