「九段」の感想
九段
くだん
初出:「別冊文藝春秋 第二〇号」1951(昭和26)年3月5日

坂口安吾

分量:約25
書き出し:東京は小石川に「もみぢ」という旅館がある。何様のお邸かと見まごうのは、もとは何様かのお邸だから当り前の話。旧財閥や宮様の邸宅別荘が売り物にでて大旅館や料亭になっているのは全国的な現象で、この旅館に限ったことではない。ここが他といくらか違うのは、旧財閥の邸宅を買いとって旅館をひらいたのが、旅館業者や玄人筋ではなくてズブの素人。それも売った方と同じような身分のまア斜陽族——しかし、あかあかと斜陽を身に...
更新日: 2022/03/03
鍋焼きうどんさんの感想

『中野のお父さんの快刀乱麻』に出てきたので読んでみた。見てきたように書いている。助六の婆さんが読んで大笑いしているところが目に浮かぶ。

更新日: 2020/12/18
19双之川喜41さんの感想

 九段は 地名ではなく 将棋の位の 意である。 名人戦の行われる 格式ある旅館の 裏話なので 勝負事を 好む向きには 格別 興味深いと思う。 浴衣の取り違えの 話は 噴飯ものである。