「屋根裏の犯人」の感想
屋根裏の犯人
やねうらのはんにん

――『鼠の文づかい』より――

――『ねずみのふみづかい』より――初出:「キング 第二九巻第二号」1953(昭和28)年1月15日

坂口安吾

分量:約18
書き出し:晦日風呂その日は大晦日です。何者か戸を叩く音に、ヤモメ暮しの気易さ、午《ひる》ちかくまで寝ていた医者の妙庵先生、起きて戸をあけると、「エエ、伊勢屋源兵衛から参りましたが、本日はお風呂をたてましたので例年の通り御案内にあがりました。どうぞお運び下さいまし」「では本日は伊勢屋の煤はらいか」「ヘエ、左様で。例年は十二月の十三日に行う慣《なら》いでしたが、当年に限って忙しかったので大晦日に致しました。そろ...
更新日: 2021/03/20
19双之川喜41さんの感想

 源兵衛の生きがいは 役に立たないものを役に立てることなので 風呂を焚くにも すす払いの竹▫ちまきの皮▫ ぽっくりの片方などを使って 年に一度風呂に入る。 年玉に貰った銀1包みを 盗まれて 犯人探しをする。 軽い小説ではあるけど  ひどく面白いと感じた。