「日本の真の姿」の感想
日本の真の姿
にほんのしんのすがた

竹越与三郎

分量:約49
書き出し:只今後藤さんから御紹介を得まして、頗る過當な御評價でくすぐつたい思ひを致しました。併ながら名物に旨いものなしと申しますから、御紹介通りのことを申上げることが出來るか、頗る自信を缺いて居ります。私は今晩は日本の眞の姿と云ふことに付てお話を申上げたいのであります。希臘の哲學者の言葉に、人間第一の務は己を知ると云ふことだと申して居ります。洵に適切の言葉と思ひます。是と同じく日本人は日本自體を知らなければ...
更新日: 2019/06/21
ハルチロさんの感想

講演を録したような形式の作品です。聴衆に向かって話すような文章なので、読みやすいです。作品ーー講演ーーの概要は、日本の経済史から“日本の真の姿”を紐解いたもので、ヨーロッパの歴史と対比しながらの検証が、分かりやすくて面白いです。学校の授業で学んだ日本史では、なかなか理解し難い“金融史”、“産業史”がすんなりと分かる作品です。受験勉強中の方は、日本の通史を整理し、理解するのに丁度良い作品かと思います。